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(山口新聞「東流西流」2011年に連載されたコラムをアーカイブ化しました)

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軽トラ市「協働」


文・写真/ふじたのぶお

 物事の営みに肝要なのは「ほうれんそう」だという。報告、連絡、相談の頭文字を連ねた語呂合わせ。人が集い確実な連携を図るときに欠かせない三つの要素だ。メンバーの面々による現状や現場の報告、知りえた情報を共有するための連絡、そして最善手をみいだすための相談が、ロスのない運営と効果的な実績を生みだす。

 これまでの開催で搬入から販売、撤収までのノウハウを得た個々の軽トラ新鮮組メンバーは、協議会の発足により「報連相」の実践を始めた。行楽の季節には各地でイベントが開催され、だれがどこの会場で、どのような役割を果たすかなど、短時間で意見や手段を集約できる。すなわち自立運営を行うための条件が整ったことを示していた。

 こうなると頼もしい。自らの意志で考え、工夫し、行動を起こす。商店街は小さなきっかけを作り、場所を提供するだけで大きな力が得られる。軽トラ新鮮組のウワサが流れ、活気が生まれる。やがて商店主たちも加わり、里山と地域の人々の交流がはじまる。既存店や軽トラ市にかかわらず、信頼の上に築かれた協働こそが継続していくための最も大切な要因ではないだろうか。独自開催の力を備えた軽トラ新鮮組は、ますます期待を抱かせる実働ブレーンとなって商店街とスクラムを組んだ。

(許可なく転載お断りします)
第1回「発想」
第2回「支度」
第3回「出発」
第4回「発信」
第5回「失敗」
第6回「仲間」
第7回「協働」
第8回「課題」
第9回「夢」(完)