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(山口新聞「東流西流」2023年に連載されたコラムをアーカイブ化しました)

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軽トラ市「発展」


文・写真/ふじたのぶお

 発足から14年目に入った「軽トラ新鮮組!」は、変化する時代のニーズに対応しながら成長してきました。マルシェという言葉が珍しかった当時から、新鮮野菜の直販を行うスタイルを守って継続する中で、里山と街の文化交流が生み出されました。振り返るにはまだ早いのですが、その活動意義は、岩国に暮らす人々の最も身近な物事を見直すきっかけとなり、また駅前の便利な場所にある商店街での開催は、高齢化社会にあふれる交通弱者の安全・安心を支援する事にも繋がっていました。その時どきの課題や可能性と向き合った、柔軟自在な運営こそが継続のポイントだったのかも知れません。

 いま岩国の駅前地域には外国人が急速に増加しています。休日ともなれば、小さな子どもを連れた、アメリカ人家族の姿が多く見られるようになりました。彼らは、中通り商店街をダウンタウンとして楽しんでいる様子。こんな時代、たくさんの外国人居留者と対立したのでは何も生まれません。彼らと共存共栄していくために、例えば軽トラ市のPRを向けることで、ダウンタウンだけでなく、岩国のカントリーサイドにも体験や交流が生まれます。こうした活動も岩国地域の特徴を活かした発展の形ではではないだろうか、そんな夢をもって、毎月のイベント開催を準備しています。

(許可なく転載お断りします)
第1回「軽トラ市前夜」
第2回「軽トラ新鮮組!誕生」
第3回「課題とコンセプト」
第4回「手応え」
第5回「発展」
第6回「未来」(完)