文・写真/ふじたのぶお
初めまして。私は岩国市の中通り商店街で洋服屋を営む59歳男性。商店街をフィールドに各所でまちづくりのお手伝い、街の雑用係をやっています。「軽トラ新鮮組!」立ち上げたのは09年のこと。商店街に生まれたマルシェ、軽トラ市の物語などお付き合いください。
高度経済成長の波に乗って岩国の街は急速に発展。バブル経済が弾けた後でも大型店の吸引力や駅前を思う地元の活躍もあって商店街は健闘、しかしミレニアムの辺りから暗雲が立ちこめる。郊外型商業施設にくわえてカテゴリーキラーたちの価格破壊にさらされ、加速するクルマ社会に駐車場や立地の不利を克服できず、駅前商店街は一気に疲へいが進んだ。稼げない商売では後継者も育たない。空き店舗が増えて街の魅力が色褪せると、人通りは更に減少、また店が無くなる悪循環に陥った。支援制度を使った新店誘致も、投資リスクが大きく、簡単には運ばない。日々、朽ちていく街を見るのは辛かった。
集客イベントを開いてみるが賑わいは続かず。見世物では街に人は戻ってこなかった。そんな中で岩手県にマルシェ催事「軽トラ市」が営まれている事を知った。 なるほど、失った業種をマルシェにすれば、手軽に街の不足ピースが補える。新テナント出店には大きなコストがかかるが、短期間の仮設店舗なら手軽で持続性もある。私の模索が始まった。
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